モルモットの中でも人気のイングリッシュモルモットとは？飼い方や性格、健康管理のポイントも紹介

イングリッシュモルモットとはどんなペットか

イングリッシュモルモットは、穏やかな性格と愛らしい見た目で人気の小動物です。ペットとしての魅力や特徴を詳しく見ていきましょう。

原産や歴史から見るイングリッシュモルモットの特徴

イングリッシュモルモットは、南アメリカのアンデス地方が原産地です。昔から食用や祭事用として飼育されてきましたが、16世紀にはヨーロッパに持ち込まれ、そこからペットとして広まりました。

とくにイングリッシュモルモットは、品種改良によって短毛で滑らかな被毛を持つようになり、飼いやすさが特徴です。人によく慣れることから、家庭でも飼育しやすいペットとして親しまれています。また、比較的おとなしい性格のため、初心者の方にも向いています。

イングリッシュモルモットの基本的な体の大きさや重さ

イングリッシュモルモットの体長は約20〜30cm、体重はおおよそ700gから1,200g程度が一般的です。生後半年ほどで成長がほぼ完了し、その後は体重が大きく増えることはありません。

性別や個体差によって多少の違いはありますが、メスよりもオスのほうがやや大きめになる傾向があります。コンパクトな体つきでありながら、しっかりとした体格なので、小さすぎて扱いづらいということも少ないです。

性格やなつきやすさのポイント

イングリッシュモルモットは、臆病な一面と好奇心旺盛な一面を持っています。最初は警戒心を示すこともありますが、毎日声をかけたり、手からエサを与えたりすることで徐々に慣れていきます。

また、急な動きや大きな音には敏感に反応するため、落ち着いた環境を整えることが大切です。なつくまでには時間がかかる場合もありますが、根気よく接することで、飼い主に寄り添うように甘えてくれることも多いです。

イングリッシュモルモットの飼育に必要な環境と道具

イングリッシュモルモットを健康に育てるためには、適切な環境や道具を用意することが欠かせません。基本となるケージや飼育用品、快適な環境作りについて解説します。

ケージや飼育用品の選び方とおすすめセット

イングリッシュモルモットは、広めのケージが必要です。最低でも60cm×40cm以上の大きさを目安にしましょう。床材は足にやさしいものを選び、金網の床は避けると安心です。

主な飼育用品とその役割は下表の通りです。

用品	役割	選び方ポイント
ケージ	生活スペース	広めで高さ低め
給水ボトル	清潔な飲み水の確保	容量350ml以上
エサ入れ	食事用の器	安定感のあるもの
隠れ家	安心できる場所	通気性のよい素材

ケージと基本用品がセットになった飼育スターターセットも市販されています。初めて飼う場合は、セット商品を利用すると必要なものをまとめて揃えやすいです。

快適な温度や湿度など飼育環境の注意点

イングリッシュモルモットは、暑さや寒さ、湿度の変化に弱い動物です。適温は18〜24℃が理想とされ、湿度は40〜60％程度を保つと健康的に過ごせます。

夏は直射日光を避け、エアコンや冷風機で室温を調整しましょう。冬は保温マットやケージカバーで暖かさを維持します。気温や湿度の急激な変化がストレスや体調不良の原因となるため、温湿度計を設置し、こまめにチェックしましょう。

また、騒がしい場所やペットの出入りが多い部屋は避け、静かで落ち着ける場所にケージを置くことも大切です。

モルモットを迎える準備と初日にすること

モルモットを迎える前に、ケージや隠れ家、床材、エサ、水などを準備しておきます。新しい環境に慣れるまでの数日は、できるだけ静かに過ごさせてあげましょう。

初日は無理に触らず、そっと様子を見守ることが大切です。エサや水がしっかり摂れているか、隠れ家で落ち着いているかを確認しましょう。飼い主の存在に慣れてきたら、徐々に声をかけたり、手からエサを与えたりしてコミュニケーションを取るようにします。

イングリッシュモルモットの健康管理と食事のコツ

イングリッシュモルモットの健康を守るには、毎日の食事や体調管理が欠かせません。正しい食事の与え方や、よくある病気の予防方法についてご紹介します。

1日に必要な食事の種類とバランス

イングリッシュモルモットの主食は、牧草と専用フードです。常に新鮮な牧草をたっぷり与え、フードは1日1回、体重に応じて量を調整します。

また、ビタミンCが不足しがちなので、ビタミンC入りのフードや野菜（ピーマン、キャベツ、ブロッコリーなど）を少量ずつプラスしましょう。水も新鮮なものを1日中飲める状態にしておきます。

・食事の基本バランス

• 牧草：常時与える
• 専用フード：1日1回、適量
• 野菜：1日に1〜2回、少量
• 水：常時きれいなもの

おやつを与える場合も、糖分や脂肪分の多いものは控えめにすることが大切です。

よく見られる病気と予防のポイント

イングリッシュモルモットがかかりやすい病気には、歯の伸びすぎ、皮膚のトラブル、風邪、ビタミンC欠乏症などがあります。これらを防ぐために、日頃の観察やケアが重要です。

たとえば、牧草をしっかり食べていれば、歯の伸びすぎを予防できます。皮膚病を防ぐには、ケージや床材をこまめに清掃し、湿気がこもらないよう工夫しましょう。また、ビタミンCの補給を忘れないことも健康維持に役立ちます。

体調の変化や食欲不振、元気がない場合は、早めに動物病院で診てもらうことが安心に繋がります。

長生きさせるための健康チェック方法

イングリッシュモルモットと長く暮らすためには、日々の健康チェックが欠かせません。毎日決まった時間に、以下のポイントを観察しましょう。

・健康チェックの主な項目

• 食欲や排泄の様子
• 毛並みや皮膚の状態
• 目や鼻の汚れ、呼吸の乱れ
• 動きや反応の変化

体調に異常がないか気を配り、変化を感じたら早めに対処します。月に一度、体重も量っておくと、健康状態を把握しやすいです。少しでも不安な点があれば、動物病院で専門家に相談しましょう。

イングリッシュモルモットと豊かな暮らしを楽しむヒント

イングリッシュモルモットとより良い関係を築くには、日々のふれあいや遊び、飼い方の工夫が大切です。一緒に過ごす時間が楽しくなるポイントをご紹介します。

毎日のコミュニケーションやなつかせ方

イングリッシュモルモットと仲良くなるには、毎日少しずつコミュニケーションを取ることが重要です。まずは名前を呼んで声をかけたり、手からおやつや野菜を与えることから始めましょう。

なついてくると、飼い主の手を舐めたり、近づいてきたりすることもあります。無理に抱っこするのではなく、相手のペースに合わせて信頼関係を築くことが長続きの秘訣です。焦らず、ゆっくりと距離を縮めると良いでしょう。

おすすめの遊び方やストレス解消法

イングリッシュモルモットは遊び好きな動物です。ケージ内にトンネルや隠れ家などのアイテムを設置すると、探検したり隠れたりして楽しめます。

また、広めのスペースで安全を確保した上で、部屋んぽ（部屋の中で自由に歩かせる）を行うのも効果的です。新しい環境や遊び道具は好奇心を刺激し、ストレス解消に繋がります。過度な刺激にならないよう、やさしく見守ることが大切です。

多頭飼いを考える時のポイントと注意点

イングリッシュモルモットは、群れで生活する習慣があるため、多頭飼いも可能です。しかし、全ての個体が仲良くできるわけではありません。

特にオス同士は縄張り意識が強く、トラブルになりやすい傾向があります。多頭飼いを始める場合は、ケージを分けたり、相性を見ながら徐々に慣らしていくと安心です。また、個体ごとに隠れ家やエサ場を用意すると、ストレスを軽減できます。

まとめ：イングリッシュモルモットの魅力とペットとして迎えるためのポイント

イングリッシュモルモットは、穏やかな性格と可愛らしさが魅力のペットです。正しい環境づくりと日々のコミュニケーションを大切にすれば、家族の一員として長く楽しく過ごせます。

初心者でも飼いやすい反面、温度管理や健康チェックなど、注意が必要な点もあります。ペットとして迎える際は、必要な準備や知識をしっかり身につけ、愛情を持ってお世話を続けていくことが大切です。